こんにちは、境町在住ライターのみなみです。境町のことを紹介していると「子育て支援」や「道の駅」の話が多くなりがちなんですが、実は私、境町は「お酒の町」としてもかなり面白いと思っています。
安政2年から続く酒蔵、道の駅の敷地にあるマイクロブルワリー、そして町のぶどうから造るワイナリー。人口2万人ほどの町に、日本酒・クラフトビール・ワインが全部そろっているんです。しかも全部、歩いて行ける距離……ではないんですけど、車で10分圏内にまとまっています。
この記事では、境町の3つの造り手と、どこで買えるのか、そして「車の町」でお酒を楽しむときの注意点まで、公式サイトで確認できた情報をもとに整理しました。料金や営業時間は2026年7月31日時点で公式サイトを確認した内容です。変わることがあるので、お出かけ前には各公式でご確認くださいね。
境町のお酒は「日本酒・クラフトビール・ワイン」の3本立て
まず全体像から。境町で造られているお酒は、大きく3つです。
| 造り手 | つくるもの | 場所 | 始まり |
|---|---|---|---|
| 萩原酒造株式会社 | 日本酒「徳正宗」ほか | 境町565-1 | 安政2年(1855年)創業 |
| さかい河岸ブルワリー | クラフトビール6種ほか | 境町1341-1(道の駅さかい内) | 2018年 |
| さかいまちファーム&ワイナリー | ワイン(赤・白・ロゼ・オレンジ) | 境町1466-2 | 2021年醸造開始 |
面白いのは、この3つが「まったく別々に生まれた」というより、利根川の河岸(かし)として栄えた町の歴史と、いま進んでいる地域づくりの両方につながっているところ。ブルワリーの名前は江戸〜明治にかけての水運拠点「境河岸」に由来していますし(さかい河岸ブルワリー公式)、ワイナリーは町の食品研究施設のなかにあります。
境町が河岸の町としてどう栄えたかは境町の歴史さんぽガイドにまとめているので、あわせて読むと「ああ、そういう町なのか」と腑に落ちると思います。
さかい河岸ブルワリー|さしま茶を使ったクラフトビール
個人的に、境町のお土産で一番「渡すと反応がいい」のがここのビールです。道の駅さかいの敷地内にある小さな醸造所で、2018年に誕生したマイクロブルワリー。醸造は境町の酒屋・安井商店が手がけていると、境町観光協会の公式ページに書かれています。
ラインナップと価格
公式オンラインショップに掲載されている定番の単品は、以下の6種類です(2026年7月31日確認・すべて330ml)。
| 銘柄 | 価格(公式オンラインショップ) |
|---|---|
| ゴールデンエール | 550円 |
| ペールエール | 583円 |
| さしま茶エール | 583円 |
| IPA | 616円 |
| さしま茶IPA | 627円 |
| さかい河岸NEIPA | 627円 |
飲み比べセットもあって、3本1,750円・6本3,500円・12本7,170円・18本10,560円、ギフトBOX付きの6本セットが3,850円。毎月6本届く定期便(3,300円)もあります。価格は変わることがあるので、購入時に公式ショップでご確認ください。
名前のとおり、境町の特産品「さしま茶」を使ったビールが看板です。道の駅さかい公式の施設紹介では、さしま茶IPAとさしま茶エールについて「最後にほのかに感じる香りは、他にはない優雅さです」と説明されています。IPAやペールエールは柑橘系の香りが楽しめるタイプとのこと。
ちなみにペールエールは、ジャパングレートビアアワーズ2020で金賞を受賞しています(境町観光協会・ブルワリー公式)。「町の小さな醸造所」と侮れないんですよね。
さしま茶そのものについては境町のさしま茶ガイドで詳しく紹介しています。日本で初めてアメリカに輸出されたお茶なんですよ。
買いに行くなら「土日の11〜16時」
ここ、意外と知られていないのですが大事なポイントです。
- 醸造所での購入は土曜・日曜の11時〜16時のみ(公式オンラインショップのINFOに明記)
- ただし隣の道の駅さかいでも購入できる
- グラウラー(持ち帰り容器)を持参すれば量り売りも可能。ただしこちらも土日11〜16時のみ
- 所在地:茨城県猿島郡境町1341-1(道の駅さかい内・駐車場あり)/TEL 0280-87-0022
「平日に道の駅へ寄ったけどブルワリーが閉まっていた」というときも、道の駅の物産館で瓶が買えます。私も、急に手土産が必要になったときはここで済ませています。
季節限定ビールもあって、境町観光協会のページによると、これまでにイチゴを使ったビールやパイナップルを使ったビールが販売されたことがあるそうです。公式サイトやInstagramで告知されるので、タイミングが合えばぜひ。
萩原酒造「徳正宗」|安政2年から続く町の酒蔵
ここ、ほんとうに好きなんです。境町565-1にある萩原酒造株式会社。公式サイトによると、酒造りを始めたのは安政2年(1855年)で、初代・藤右衛門から数えて現在で6代目。ペリーが浦賀に来たのが1853年ですから、その2年後です。
看板商品の清酒「徳正宗(とくまさむね)」の名前は、「興至れば酒を酌み、興さめればそれを補う、人生の哀歓とともに、酒ありてそれを酒徳という」という言葉から名づけられたと伝えられている、と公式サイトに書かれています。名前の由来を読んでから飲むと、ちょっと味わいが変わる気がします。
ラインナップと受賞歴
境町観光協会のページによると、徳正宗のほかに「萩原」「美山錦」「雄町」など複数の銘柄があり、やや酸味のあるさっぱりとした酒母しぼりや、スッキリ飲みやすいスパークリング日本酒など、新しい商品開発も進んでいるそうです。価格帯は720ml(4合瓶)で1,500円前後が中心、というのが観光協会の記載です(金額は目安として読んでください)。
直近では、2026年6月19日付の公式お知らせで「萩原 山廃純米」がSAKE COMPETITION 2026 モダンナチュラル部門 GOLDを受賞したと発表されています。原料米は100%国産米を使用、というのも公式サイトに明記されています。
どこで買える?
境町観光協会のページによると、萩原酒造の商品は次の場所で購入できます。
- 萩原酒造の店頭(蔵元でも店頭販売あり、と公式サイトに記載)
- 道の駅さかい
- 中戸屋酒店
- 萩原酒造の通販サイト(tokumasa.shop-pro.jp)
蔵元の所在地は茨城県猿島郡境町565-1、TEL 0280-87-0746です。店頭の営業時間・定休日は公式サイトに記載が見当たらなかったので、訪問前にお電話で確認するのが確実です。臨時休業のお知らせが出ることもあります。
さかいまちファーム&ワイナリー|境町産ぶどうのワイン
3つのなかで一番新しいのがワイナリーです。道の駅さかい公式のS-PROJECTページによると、2021年に醸造を開始。契約農家から厳選したぶどうを使い、仕込みから瓶詰め、ラベル貼りまで1本1本手作業で行うマイクロワイナリーです。
公式が掲げているスタイルが、私はけっこう好きで。
- 赤・白はもちろん、ロゼやオレンジもある「気持ちの上がるカラフルなワイン」
- カリフラワー、レタス、ネギ、トマトなど境町特産の野菜に合わせるライトなテイスト
- 1本1本ていねいに造るクラフトワイン
「境町の野菜に合うワイン」という発想、地元の直売所で野菜を買って帰る身としてはすごく実用的なんです。境町の野菜や特産品については境町のお米・食品・特産品まとめもどうぞ。
醸造責任者は境町出身の女性ソムリエ。ワイン輸入会社とワインスクールで約25年の経験を積んだあと境町にUターンし、進行中だった「さかいワインプロジェクト」に参画した、と公式ページで紹介されています。「ほっとする優しい味わいをワインで表現したい」というコメントが載っていて、これがそのまま味の方向性の説明になっているなと思います。
境町産ぶどう初のワイン「さかいまち Red」
2025年10月28日付の公式お知らせによると、境町産ぶどうを使った初めてのワイン「さかいまち Red」が発表されました。概要は次のとおりです。
| 項目 | 内容(公式発表) |
|---|---|
| 商品名 | さかいまち Red |
| 品種 | マスカット・ベーリーA(境町産) |
| 製法 | 木桶仕込み |
| 特徴 | 木の香りがふんわりと広がる、やさしくまろやかな味わい |
| 発売日 | 2025年11月1日(予定) |
この商品は「木桶復活プロジェクト」を応援する形で生まれたもので、伝統的な木桶を使った醸造を通じて地域の文化・技術を次の世代へ受け継ぐ試み、と説明されています。ワイン醸造で木桶というのは珍しいそうです。
現在の在庫状況や、他の銘柄のラインナップ・価格は公式サイトに一覧の記載が見当たりませんでした。気になる方はワイナリーに直接お問い合わせください。
ワイナリーの基本情報とWine Bar KIOKE
- 営業時間:10:00〜16:30(公式施設情報)
- 所在地:茨城県猿島郡境町1466-2(さかいまち食品研究所 S-Lab内)
- TEL:0280-23-4147
そして2024年には、直営の「Wine Bar KIOKE」が河岸の駅さかいにオープンしています。公式お知らせによると、営業日は月ごとに案内が出る形で、イベントなどの詳細はInstagramのDMまたは電話(070-9333-4407)で受け付けているとのこと。営業日は月によって変わるので、行く前に最新のお知らせを確認するのが確実です。
ちなみにS-Labは隈研吾氏の設計で、境町の建築めぐりのスポットのひとつでもあります。建物そのものを見に行きたい方は境町の隈研吾建築めぐりもどうぞ。
どこで買える?お土産・おうち用のまとめ
「とりあえず一度に見たい」という方には、やっぱり道の駅さかいが便利です。公式サイトによると、萩原酒造の商品もさかい河岸ブルワリーのビールも道の駅で購入できます。
| 買いたいもの | おすすめの買い方 |
|---|---|
| クラフトビール | 道の駅さかい/醸造所(土日11〜16時)/公式オンラインショップ |
| 日本酒「徳正宗」 | 道の駅さかい/萩原酒造の店頭/中戸屋酒店/萩原酒造の通販サイト |
| ワイン | さかいまちファーム&ワイナリー(10:00〜16:30)/Wine Bar KIOKE(営業日は要確認) |
| 量り売り(グラウラー) | さかい河岸ブルワリー(土日11〜16時・容器持参) |
道の駅さかいにはさかいサンドや干し芋もあるので、まとめてお土産を揃えたいときに助かります。ふるさと納税の返礼品として境町の特産品を選びたい方は境町ふるさと納税のおすすめ返礼品もどうぞ(お酒の返礼品の有無・内容は時期によって変わるので、特設サイトでご確認ください)。
「車の町」で楽しむときに気をつけたいこと
ここは正直に書いておきます。境町には鉄道駅がなく、移動は車が中心です。だからこそ、お酒を楽しむときの段取りが大事になります。
- 飲酒運転は絶対にしない。運転する人は飲まない、飲んだら運転しない。これは前提です。
- 20歳未満の飲酒・酒類の購入は法律で禁止されています。萩原酒造の公式サイトにも同じ注意書きがあります。
- 妊娠中・授乳期の方、体質的にお酒が合わない方は無理をしないでくださいね。
- 飲んで楽しみたい日は、東京駅からの高速バスで来る、町内はタクシーや自動運転バスを使う、といった選択肢があります。
- お土産として持ち帰るのが、いちばん気楽で確実です。私も普段はこのパターンです。
宿泊して味わいたい方は、境町のグランピング・宿泊ガイドもあわせてどうぞ。施設ごとに持ち込みや火器のルールが違うので、事前に各施設の公式でご確認ください。
私が好きな「境町のお酒」の楽しみ方
個人的に推したいのは、「道の駅さかいで野菜とビール(かワイン)を買って、利根川の河川敷で夕方を過ごす」という組み合わせです。もちろん運転しない前提で、飲むのは家に帰ってから。それでも、川沿いで買ったものを眺めている時間がけっこう幸せなんです。
河川敷のさかいリバーサイドパークは、手ぶらBBQもできる場所。日帰りで境町を回るコースは東京から境町へ日帰り旅行モデルコースにまとめています。
それと、贈りものにするなら「さしま茶IPA+徳正宗」みたいにジャンルを混ぜて渡すのがおすすめ。「同じ町で造ってるんだよ」と言うと、たいてい驚かれます。人口2万人ほどの町に酒蔵とブルワリーとワイナリーがあるって、けっこうすごいことだと思うので。
まとめ
- 境町には日本酒(萩原酒造「徳正宗」)・クラフトビール(さかい河岸ブルワリー)・ワイン(さかいまちファーム&ワイナリー)の3つの造り手がある
- ブルワリーの醸造所販売は土日11〜16時のみだが、道の駅さかいでも購入できる
- 萩原酒造は安政2年(1855年)創業、2026年6月には「萩原 山廃純米」がSAKE COMPETITION 2026でGOLDを受賞
- ワイナリーは2021年醸造開始。2025年11月には境町産ぶどう初のワイン「さかいまち Red」を発表
- まとめ買いなら道の駅さかいが便利。飲酒運転は厳禁、20歳未満の飲酒・購入は法律で禁止
掲載した価格・営業時間・受賞歴は2026年7月31日時点で各公式サイトを確認した内容です。季節限定商品や営業日は変わることがあるので、最新情報は下記の公式ページでご確認ください。

