こんにちは、境町在住ライターのみなみです。散歩コースを少し変えると、雨戸が閉まったままの家や、郵便受けにチラシがたまった家に出会うことがあります。「あの家、どうなってるんだろう」と気になりつつ、そのまま通り過ぎていました。
ところが最近、東京に住む友人から「実家が境町にあるんだけど、親が施設に入って空き家になっちゃって。どこに相談したらいいの?」と聞かれて、まったく答えられなかったんです。悔しかったので、境町の公式サイトと、町がつくった「境町空家等対策計画(第2期)」を最初から読んでみました。
読んでみたら、これがかなり面白かった。町内を調査員が歩いて数えた空き家は319件という具体的な数字が出ていたり、物件を探すときの入り口が公式サイトにきちんと用意されていたり。個人的に「もっと早く知りたかった」と思う情報が詰まっていました。
この記事では、「実家が空き家になった人」と「境町で中古の家や土地を探している人」の両方に向けて、公式情報で確認できたことを整理します。制度の金額や期間はすべて境町公式ホームページで確認し、確認日を添えました。
確認日:2026年9月4日
※本記事はSummy株式会社が運営する民間メディアによる整理であり、境町の公式発表ではありません。制度は年度によって内容が変わります。申請の前には必ず町公式ページと担当課でご確認ください。

まず結論|境町の空き家は「県内では少なめ、でも対策は10年計画で動いている」
先に結論から書きます。私が公式資料を読んで受け取ったのは、次の3点でした。
- 数としては、県平均より少ない。令和5年度の実態調査で空き家等と判定されたのは319件(調査対象23,335件の1.4%)。
- ただし「その他の住宅」(誰も住まないまま置かれている家)が多い。2018年の住宅・土地統計調査ベースで空き家全体の41.8%。
- 町は10年計画で動いている。「境町空家等対策計画(第2期)」の計画期間は令和6年度から令和15年度までの10年間。
つまり「境町は空き家だらけ」ではまったくないけれど、放っておくと管理が難しくなる家がじわじわ増えるという状況です。町もそれを前提に計画を立てています。
数字で見る境町の空き家
| 項目 | 数値 | 出典・注記 |
|---|---|---|
| 調査対象建築物 | 23,335件 | 住宅地図をもとに抽出(公共施設等を除く) |
| 空家等と判定された件数 | 319件 | 調査員が外観から判定 |
| 空家等の割合 | 1.4% | 319件 ÷ 23,335件 |
| 調査期間 | 令和5年12月21日〜令和6年1月17日 | 町全域が対象 |
| 空き家戸数(統計ベース) | 980戸/空き家率10.9% | 2018年住宅・土地統計調査。茨城県平均は14.8% |
| 「その他の住宅」の割合 | 41.8%(410戸) | 転勤・入院などで長期不在の住宅や取り壊し予定の住宅など |
出典:境町公式「境町空家等対策計画(第2期)の公表について」(計画本文PDF/2026年9月4日確認)
ちなみに、この調査は調査員が実際に町内を歩いて回っているんです。「郵便受けにチラシ等が滞留」「電気メーターが取り外されている」「カーテンや家具がない」といった項目を外から見て判定する、という方法。私が散歩中に「あの家、空き家かな」と思っていたのと同じ見方を、町はちゃんと制度としてやっているわけで、なんだか納得しました。敷地内には立ち入らないルールになっている点も、計画書に明記されています。
境町に「空き家バンク」はある?物件を探すときの入り口
ここは私も一番知りたかったところなので、丁寧に書きます。
結論として、2026年9月4日時点で、境町公式ホームページに「空き家バンク」という名前の物件検索ページは見当たりませんでした。ただし、これは「探す方法がない」という意味ではまったくありません。町は公式サイトの「境町の不動産情報(賃貸住宅、土地、物件)」というページに、探すための入り口を2種類まとめてくれています。

入り口その1:ハトマークサイト茨城で境町の物件を絞り込む
(公社)茨城県宅地建物取引業協会が運営する「ハトマークサイト茨城」で、境町の物件を種類別に検索できます。町の公式ページから、次の5つのリンクが用意されています。
- 境町の「居住用の賃貸物件」
- 境町の「事業用の賃貸物件」
- 境町の「土地」
- 境町の「戸建て物件(新築・中古)」
- 境町の「店舗付き物件」
個人的に推したいのは、この5分類がそのままリンクになっていること。「境町 中古住宅」とざっくり検索して不動産ポータルをさまようより、まず町の公式ページを開いて、そこから飛ぶほうが確実です。リンク先は境町公式の不動産情報ページにまとまっています。
入り口その2:境町不動産サポーターズ倶楽部「すまいる」の加盟業者
町内には「境町不動産サポーターズ倶楽部『すまいる』」という枠組みがあり、加盟する不動産業者の一覧が公式ページに掲載されています。空家等対策計画(第2期)によれば、平成27年4月30日に(公社)茨城県宅地建物取引業協会および「すまいる」と境町が、移住・定住施策および不動産物件に係る情報提供と若者の移住・定住促進を図るための関係を結んでいます。
| 業者名 | 住所 | 電話番号 |
|---|---|---|
| (株)オクスト | 境町103-15 | 0280-87-7277 |
| (有)鈴木住研 | 境町大字長井戸308-5 | 0280-87-8480 |
| (株)ファーストコーポレーション | 境町14-7 | 0280-87-5955 |
| 境土地 | 境町2165-51 | 0280-87-0261 |
| (有)境エステート | 境町1155 | 0280-87-0538 |
| (株)境ホーム | 境町163-3 | 0280-87-8078 |
| (有)タツミヤ企画 | 境町大字長井戸731-13 | 0280-86-6415 |
出典:境町公式「境町の不動産情報(賃貸住宅、土地、物件)」(2026年9月4日確認)。掲載内容は変わる場合がありますので、最新の一覧は公式ページでご確認ください。
なお、空家等対策計画(第2期)のなかでは、関係機関との連携事項として「空家バンクの運用や空家等の見守りに係る連携」という項目が挙げられています。今後の動きは町の公式ページで追いかけるのがよさそうです。
賃貸で探すなら、町営の定住促進住宅も選択肢
「まず住んでみたい」という場合は、町がつくっている定住促進住宅「アイレットハウス」やリノベーション賃貸「サンコーポラス長田」といった選択肢もあります。25年住み続けたら無償譲渡という、いわゆる「もらえる戸建住宅」シリーズもここに含まれます。こちらは別記事の境町の住まい・住宅支援ガイド2026で詳しく整理しているので、あわせてどうぞ。
実家が空き家になったら、まず何をする?
友人に聞かれて答えられなかったのが、まさにここでした。調べてわかった流れを、順番に書きます。

ステップ1:相談先は「地方創生課」に一本化されている
空家等対策計画(第2期)には、空家等に関わる問い合わせ窓口は担当課に一本化し、相談内容に応じて関係部署に振り分けを行う、という方針が書かれています。実際、町公式サイトの空き家関連ページの問い合わせ先は、いずれも地方創生課になっています。
- 境町役場 地方創生課(役場3階)
- 〒306-0495 茨城県猿島郡境町391番地1
- 電話 0280-81-1309
「売るか貸すか決めていない」「まず何から手を付ければいいのか分からない」という段階でも、ここに聞けば振り分けてもらえる、という理解で良さそうです。私も友人にはまずこの番号を伝えました。
ステップ2:相続登記は義務化されている
計画のなかでは、空き家の発生を抑えるための施策として「相続登記義務化の周知」が明記されています。親から相続した家の名義がそのままになっていると、売ることも貸すことも解体することも進みません。これは境町に限った話ではありませんが、実家が空き家になったときに最初に確認したいポイントです。登記や相続の具体的な手続きは司法書士など専門家の領域なので、この記事では踏み込みません。町の計画でも、相続や登記に関する相談は関係機関・専門家と連携して対応する、という整理になっています。
ステップ3:「管理不全空家等」になる前に手を打つ
空家等対策特措法は令和5年6月に大きく改正されました。計画書ではこの改正を受けて、次の2つの段階が説明されています。
| 区分 | どういう状態か |
|---|---|
| 管理不全空家等 | 適切な管理が行われていないことにより、そのまま放置すれば特定空家等になるおそれのある状態 |
| 特定空家等 | 放置することが不適切である状態(法に基づく助言・指導、勧告等の対象) |
境町では、これらの認定基準を「境町空家等総合対策協議会」で協議・決定していくこととされています。協議会の構成には不動産業関係者なども含まれる想定です。
逆に言うと、ここに至る前の「まだ普通に管理できている段階」で相談するのが一番ラクということ。計画にも、所有者への情報提供や相談受付といった支援を行うこと、そして所有者側も町の施策に協力するよう努めることが書かれています。
空き家・中古住宅を直して住むときに使える町の制度(2026年度)
買った中古住宅を直す、あるいは実家をリフォームして住み継ぐ。そんなときに使える町の制度を、公式ページで確認できたものだけ表にしました。

| 制度 | 対象 | 内容 | 担当課・確認先 |
|---|---|---|---|
| 令和8年度 境町住宅リフォーム資金助成制度 | 境町に継続して3年以上居住し、対象住宅を所有している方 | 工事費10万円以上100万円未満は工事費の8%(千円未満切捨て)、100万円以上は8万円。町内の施工業者による工事が対象 | 商工政策課(役場4階)0280-81-1314/公式 |
| 木造住宅耐震診断士派遣事業 | 町内の2階建て以下・在来軸組木造工法等の住宅の所有者 | 診断料99,000円のところ自己負担2,000円。令和8年度は追加3棟を募集 | 都市計画課(役場2階)0280-81-1311/公式 |
| 瓦屋根 耐風診断・耐風改修補助制度 | 既存住宅の瓦屋根 | 診断は費用の3分の2(上限2万1千円)。改修は工事費または屋根面積×2万4千円のいずれか低い額の23%(上限55万2千円) | 都市計画課(役場2階)0280-81-1311/公式 |
いずれも2026年9月4日に境町公式ホームページで確認した内容です。予算や募集件数に上限があるため、年度の途中で終了する場合があります。
いま募集中:木造住宅耐震診断(令和8年9月30日まで)
これは知らせたくて書いています。木造住宅耐震診断士派遣事業について、境町は令和8年度の追加募集として3棟(先着順)を出しています。
- 募集期間:令和8年9月1日(火)〜令和8年9月30日(水)※土日祝を除く
- 受付時間:午前8時30分〜午後5時(定数になり次第終了)
- 自己負担:2,000円(申込時に現金で納入。診断料は99,000円)
- 申込方法:所定の申込用紙を、直接窓口(都市計画課・庁舎2階)へ。電話・FAX・郵送・メールでの受付は不可
- 対象:建築確認を受けて建築された2階以下の住宅で、在来軸組木造工法・伝統工法のもの(プレハブ、ツーバイフォー、丸太組工法等は対象外)
診断結果の報告は令和9年1月頃の予定と案内されています。昭和56年5月31日以前に着工した建築物は旧耐震基準で建てられており、その多くは現在の耐震基準を満たしていないと町の公式ページに説明があるので、古い実家を引き継いだ方はまず現状を知る、という意味でも使いやすい制度だと思います。
あわせて公式ページには、町では申込みをしていない人に診断士を派遣することはなく、改修工事等の斡旋もしていないという注意書きがあります。役場を名乗るセールスにはご注意を、とのことです。
瓦屋根の補助は年度の受付時期に注意

瓦屋根の耐風診断・耐風改修補助は、公式ページによると受付期間が令和8年6月1日〜6月30日、それぞれ3件(先着順)と案内されています。つまりこの記事を書いている2026年9月4日の時点では、今年度の受付期間は過ぎています。次年度に検討している方は、6月の受付開始に合わせて公式ページをチェックしておくのが確実です。
また、申請前に工事に着手した場合は補助の対象になりませんと明記されています。順番を間違えると受けられなくなるタイプの制度なので、ここは要注意です。
解体費の補助について
「使わない実家を解体したい」というご相談も多いと思うのですが、2026年9月4日時点で、境町公式ホームページの住宅関連ページに、空き家の解体費そのものに対する補助制度の案内は見つけられませんでした。私が見落としている可能性もありますし、制度は年度によって新設されることもあります。解体を検討している場合は、断定的な情報をネットで探すより、地方創生課(0280-81-1309)に直接確認するのが確実です。
これから境町の空き家はどうなる?計画から読み取れること
最後に、少し先の話を。境町空家等対策計画(第2期)は、令和6年度から令和15年度までの10年計画です。基本理念として掲げられているのは「安全で快適に暮らし、交流し合えるまちづくり」。取組方針は「予防」「維持管理」「流通」「活用」「除却」「勧告」の6つに整理されています。
私が読んでいて印象に残ったのは、次の2点でした。
- 「流通させない」という判断もある。利根川の氾濫被害が想定されている箇所に立地する建物や、耐震性が低い建物など、安全性の低い建物は流通させないという方針が明記されています。境町は水害リスクと正面から向き合っている町なので、住まい選びの方針にもそれが反映されているのだと感じました。
- 移住・定住とセットで考えられている。空き家の市場流通を進める施策のなかに、子育て世帯等定住促進奨励金、定住奨励金(Iターン者・Uターン者)、移住促進奨励金、移住支援金といった、おなじみの制度がそのまま並んでいます。空き家対策と移住施策が切り離されていないんですね。
二地域居住の受け皿もできています
もうひとつ新しい動きとして、境町は「茨城県境町特定居住促進計画」を策定しています。これは令和6年に施行された広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律に基づくもので、二地域居住(平日は都市、週末は境町、といった暮らし方)を後押しするための計画です。
そして、二地域居住者の住まい・なりわい・地域コミュニティへの参加をサポートする「特定居住支援法人」として、株式会社さかいまちづくり公社が指定されています(境町公式/2026年9月4日確認)。「いきなり移住は決められないけれど、境町に拠点を持ってみたい」という人にとっては、相談先ができたということになります。
よくある質問
Q. 境町に空き家バンクはありますか?
A. 2026年9月4日時点で、境町公式ホームページに「空き家バンク」という名称の物件検索ページは見当たりませんでした。物件を探す場合は、公式サイトの不動産情報ページからハトマークサイト茨城の境町検索、または「すまいる」加盟業者への相談が入り口になります。なお、空家等対策計画(第2期)には関係機関との連携事項として「空家バンクの運用」が挙げられています。
Q. 空き家について、まずどこに相談すればいいですか?
A. 境町役場 地方創生課(役場3階/電話 0280-81-1309)です。空家等に関する問い合わせ窓口は担当課に一本化し、内容に応じて関係部署へ振り分ける方針が計画に示されています。
Q. 中古住宅を買ってリフォームする場合、町の助成は使えますか?
A. 境町住宅リフォーム資金助成制度は「境町に継続して3年以上居住していること」「助成対象となる住宅の所有者であること」などが申込資格です。転入してすぐの方は条件に注意が必要です。詳細は公式ページと商工政策課(0280-81-1314)でご確認ください。
Q. 空き家の実態調査で、勝手に敷地に入られたりしませんか?
A. 町の案内では、調査は敷地外から行い、調査員が敷地内をうろついたり建物内に立ち入ることはないと明記されています。電気メーターの確認などをさせてもらう場合があり、調査員は「調査員証」を必ず身に着けています。
まとめ
調べる前の私は、空き家の話を「なんとなく重たいテーマ」だと思っていました。でも実際に読んでみると、境町の空き家は319件・1.4%という、思っていたより落ち着いた数字でしたし、探す入り口も、相談する窓口も、直すための助成も、ちゃんと用意されていました。
ポイントを3つだけ。
- 探す人へ:まず境町公式の不動産情報ページ。ハトマークサイト茨城の境町検索と「すまいる」加盟7社が入り口です。
- 持っている人へ:迷ったら地方創生課 0280-81-1309。管理が難しくなる前に相談するのが一番ラクです。
- 直したい人へ:木造住宅耐震診断は令和8年9月30日まで追加募集中(3棟・先着順・自己負担2,000円)。まずは家の現状を知るところから。
友人には、この記事のリンクをそのまま送りました。同じように「境町の実家、どうしよう」と迷っている方の役に立てばうれしいです。住まいまわりの制度は境町の住まい・住宅支援ガイド2026、引っ越しに伴う水道の届出などは境町の水道・下水道ガイド、固定資産税など町税の納め方は境町の町税の納め方ガイドにまとめています。
参考情報
- 境町公式「境町空家等対策計画(第2期)の公表について」(計画本文PDFを含む/2026年9月4日確認)
- 境町公式「『空き家等の実態調査』の実施について」(2026年9月4日確認)
- 境町公式「境町の不動産情報(賃貸住宅、土地、物件)」(2026年9月4日確認)
- 境町公式「不動産情報」一覧(2026年9月4日確認)
- 境町公式「令和8年度 境町住宅リフォーム資金助成制度」(2026年9月4日確認)
- 境町公式「あなたの家は、だいじょうぶ?木造住宅耐震診断士派遣事業について」(2026年9月4日確認)
- 境町公式「住宅の瓦屋根耐風診断・耐風改修補助制度について」(2026年9月4日確認)
- 境町公式「茨城県境町特定居住促進計画、特定居住支援法人について」(2026年9月4日確認)
問い合わせ先:境町役場 地方創生課(役場3階)電話 0280-81-1309/都市計画課(役場2階)電話 0280-81-1311/商工政策課(役場4階)電話 0280-81-1314
本記事に掲載した写真(アイキャッチ画像を含む)は、記事の雰囲気を伝えるためのイメージ画像(Unsplash)で、境町で撮影されたものではありません。アイキャッチ画像:Photo by Matt Ketchum on Unsplash。

